記憶のない星で。

暑い日が続いた一週間だった。

もしも、全く同じ気候のどこか別の星に飛ばされて、「さて、ここの星は現在何月でしょう!?」とクイズを出されたとき、

気温と湿度の高さ、照りつける日差しで、絶対に8月と答えてしまうだろう。

少なくとも6月中旬だなんて、誰が思いつくことができるだろうか。

「もしも話」は時として、世界の真実の一片を鮮やかに描き出す力があると思う。

あえて、パラレルワールドという設定を持ち出すことで、場所も温度もわからない状況になって、だからこそ、頬の火照りや、おでこの発汗だったり、肌を焼き付ける日差しの強さを、ピュアに感じようとすることができるのだ。

別にパラレルワールドが何月でも良いのだが、どのくらい暑いか、というのを体感だけで感じるとても良い機会だ。

体でピュアに感じようとすることと合わせて、心でピュアに感じようとすることもある。

もしも僕の記憶が1日でリセットされてしまう人間だとして、同じ人を選び続けられるだろうか。同じ人に愛を伝え続けられるだろうか。

そんなことを思いながら朝を過ごすことがある。

そして、一番好きな人を自分で選択したつもりで、一日を過ごす。

このもしも話は過ごし方にまで良い影響を与えてくれる。

どうせ一日で終わってしまう恋なのだから、自分の保身とかプライドとか、そういったくだらんものを纏う必要はない。と。

自分がどう思うかではなく、相手のために何ができるかを起点に物事を考えよう、そう思える。

愛は途方もなく美しいものだ。愛し合う関係が特に僕は好きだ。

他の関係もあっていいし大切だけれど、誰かと愛し合う関係は他と比べられない特別に煌めいてるものだと思いたい。

別の星に行くとして、何か1つ持って行っていいって言われたら、僕はそのとき好きな人を連れて行きたい。


元記事URL: https://note.com/reitsuzuki/n/nf7158aaf6970
公開日: 2025-06-20 21:00