同じバスを1.5往復した話。

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バスの乗車中に財布を忘れたことに気づき、折り返しのバスで家に戻り、またバスに乗ったので1.5往復になった、ということなんだけれど。

僕にとって「財布を忘れること」は本当に珍しいこと。
正直、思い出そうにも記憶にないくらい、財布を忘れることなんて無い。

だから、なぜ忘れたのか、そして、忘れたときの様子や感情を書き残しておこうと、思った。

今週は特に忙しかった。

最近は基本的に仕事の方でそれなりに忙しくしているが、加えて今週はイベントや飲み会が多かった。月曜、水曜、木曜、金曜、そして、土曜と。

イベントや飲み会は、疲労感と引き換えに思い出を獲得できる。

まだここにない出会い(、リクルートを思い出す)がいっぱいあった。

例えば、月曜の飲み会。

メンバー構成が面白くて、基本的に僕の父親くらいの年齢以上の方と、若者僕一人、みたいな感じだったのだが、それはそれで非常に楽しかった。

「注がれたお酒は飲む」と決めていた。

まだまだ若いんだから飲みなよ、とまだ空いてない僕のグラスに、瓶や徳利を傾けてくるおじさん。

僕は一気にグラスのなかにある液体を体に流し込み、お酒を注いでいただく。

このエンドレス。僕はお酒が強くない。強くないが、覚悟は決めていた。

それでも、酔っ払ってはいけない。注文やら取り分けやらお酌やら、自分なりの配慮をしたつもりだったので、非常に疲れた月曜日だった。その日は、18:30から飲み始めて、2:00まで結局飲んだ。

週初めからなかなかヘビーな一日を過ごした自分もなんやかんやでやり過ごして、来る土曜日。

金曜も帰ってきたのは2:00くらい。

この土曜日が今週最後の飲み会、頑張ろうと意気込んだ。

財布をこの日に忘れてしまった。

バスの中で気づいたとき、瞬時に、財布の今ある場所、最後に財布を見た景色が僕の脳裏に映った。

僕は普段、バッグのなかから財布を出すことはない。ただ、今週は行く場所によって、バッグを変えていたこともあり、頻繁に財布を移動させていた。

特に金曜の夜帰ってきて、いただいた名刺を整理するために、名刺入れを机に出したのだが、疲れていたのか、財布も一緒に机の上に置いてしまったのだ。あとで、バッグのなかにしまっておかないと、とは思っていたのだが、それを忘れてしまった。

この一連の出来事を瞬時に思い出した僕は、もはや過剰に手元の荷物を探す気は起きなかった。「えぇ…」という感じ。もはや、強く驚くこともない。

バスはどんどん家から離れていく。

離れていくぶん、戻る時間も増えていく。

この絶望を、周りの乗客は誰一人知らない。

来た道を戻って、またバスに乗るんだから、かかる時間が一気に2~3倍に膨れ上がる。

家に帰ったとき、もう僕は家から出る気力が残ってないんじゃないかと不安になりながら、折り返しのバスに乗った。


元記事URL: https://note.com/reitsuzuki/n/n69b053c7d973
公開日: 2023-10-25 18:00