劇団四季『ライオンキング』を見て。
僕のタイプを、松本人志かオール巨人かで分けたら多分後者なのだと思う。
2人で印象的なのが、松本さんは事前にm1決勝の漫才師に感してあまり情報を入れないが、オール巨人さんはYouTubeとかでネタを予習してから臨む、と。
別に僕は作品を審査するわけじゃないから彼らとは状況は違うけど、松本人志さんのように、何も見ずにドンと体当たりで見るよりかは、オール巨人さんのように、あらすじくらいは押さえておきたい。本作は、アフリカのとある大きなナワバリのなかの権力争いをベースラインとした、王位継承者第一位であった主人公のライオン、シンバの心の変化を描いた物語。
始まった瞬間、こちら側とあちら側に何かの時空の隔たりがあるような、そんな気がするくらい、完成されたスクリーンを見ているような、いやでも違う。
これは生身の人間が目の前で演じている。
スクリーンにはない、無限の奥行きを感じた。
それが一気に溶ける瞬間、客席を使った入場演出。
アフリカを見ているのではなく、アフリカにいる感覚だった。
そして、本当のアフリカに広がっているであろう雑味のないクリアな星空に感嘆した。
過去の王たちで僕たちをいつも見守っている。
その言葉にすごく安心感とパワーをもらった。
本当に美しい。
ヌーの大軍の表現に感動した。
静かで、豊かで、プリミティブなバランスで成り立つ世界にただただ心を奪われていた3時間だった。
この役者さんたちはアフリカ行ったことあるのだろうか?アフリカに行ってみたくなった。
途中20分の休憩を挟むのだけれど、前半は物語を走らせつつ、後半は畳みかけの応酬で、その様はもはやRRRと言って良い。
初めて、スタンディングオベーションを経験した。
時間は未来から今、そして過去へと流れていく。
今は未来からやってきて、過去はどんどん遠のいていく。
遠のく過去にどう向き合うか、微妙なバランスで成り立っている。
無視することもなく、執着することもなく、都合よく利用することもなく。
じゃあどうすれば良いのよ、ともがいてもしょうがない。
結論、どうもしなくて良いのだと思う。
過去は過去。
去年死んだじいちゃんがいなければ僕はいなかった。
ただそれだけ、そして、それが全て。
ただ見守ってくれているのだと思う。
それを感じるだけで良いのだと思う。
こちらに向かってくる未来を堂々と向いていれば良いのだと思った。